想いを受け止めることのできる、豊かな人間性を大切に。
名誉院長 渡邉 直樹
「メンタルホスピタルかまくら山」は、鎌倉山の自然に向かって大きく開かれた病院です。
ここで自然に触れ、自然と一体になることを通じて、患者さまは“あるべき自分”という殻を脱ぎ捨てて、本来の自分自身を取り戻すことができるでしょう。私も時には白衣ではなくて作務衣で患者さまに接していますが、これも医師としての“あるべき姿”にとらわれないためであり、「外相整えば内相自ずから熟す」という森田療法の言葉の体現でもあります。
私が医師となったのは39歳と、遅いスタートでした。人間とは何かという想いから自分の心を知りたいと考え、精神科医となりましたが、今もその気持ちは深まるばかりです。
患者さまと接するたびに教えられることも多く、まだまだ勉強が足りないと考えています。そして、患者さまが生きる力を取り戻し、笑顔で社会復帰される姿を見るたびに、もっと学びたいという意欲が湧いてくるのです。患者さまに寄り添うためには、私たち医療人は豊かな人間性を磨かなくてはなりません。
「メンタルホスピタルかまくら山」ではスタッフ教育にも力を入れ、患者さま一人ひとりの想いを受け止めることのできる医療人の育成に取り組んでいます。そして、すべての患者さまの“その人らしさ”を受け止め、大切に支えていく、そんな医療人のそろった病院を目指してまいります。
名誉院長 渡邉 直樹
聖マリアンナ医科大学客員教授
精神保健指定医
日本精神神経学会精神科専門医•指導医
森田療法学会理事・専門医
内観医学会名誉会員
著書: 自殺は予防できる
論文: 自殺予防と運動